火山性ジャスパー:個性派集団
こんにちは、azrocksです。
「石の科学」シリーズの第3回目は火山性ジャスパーです。火山性ジャスパーは、地球内部からのエネルギーと化学的プロセスが複合でできた美しく個性豊かな鉱物です。その色彩や模様の多様性は密接に火山活動に関連しています。
火山性ジャスパーの誕生
火山性ジャスパーの生成は、主に火山岩、特に流紋岩のシリカ化によって行われます。
[火山岩の形成]
・流紋岩は、70%以上のシリカを含む火山岩で、様々な構造を持っています。
・火山活動によって、溶岩ドームや溶岩流、火山灰による凝灰岩などが形成されます。
・これらの火山岩は、急速な冷却によりガラス質の黒曜石を形成することがあります。
[火山岩のシリカ化]
・火山活動が活発な場所では温泉水が岩石の化学組成を変化させ、シリカ化を促進します。
・流紋岩の溶岩流が冷却し固まる過程で、周囲の熱水によって一部がシリカで置き換えられ、ジャスパーが形成されます。
[色と模様]
・ジャスパーの色は、鉄、マンガン、クロムなどの微量元素によって着色されます。
火山性ジャスパーの種類
– 層状ジャスパー: 火山活動により、泥を多く含む海や湖の底に、シリカ分の豊富な層が堆積し、ジャスパーを形成します。鉄が酸化することで黄土色や茶色になり、砂丘のような模様になります。
例)パエジナストーン、サッカークリークジャスパー、ビッグスジャスパー、デシューツジャスパー
– 塊状ジャスパー: 火山近傍に降り積もった火山灰で形成された凝灰岩がわずかにシリカ化され、ジャスパーを形成します。鋭角のブロック形状で、その外側は茶色や黄土色の酸化ゾーン、中心部は還元された鉄に対応する暗色(黒、青、緑)の領域が存在します。
例)ヒッコライト、ノリーナジャスパー、エキゾチカジャスパー、オワイヒージャスパー
– 流紋岩質ジャスパー: 流紋岩の噴火や流れが冷却して形成されたジャスパーで、球模様が見られます。球状構造はほとんど繊維状ですが、同心円状の輪を伴うこともあります。これは溶岩流に由来し、球模様がきれいに並ぶこともあります。
例)オーシャンジャスパー、バードアイ、スパイダーウェブジャスパー、スターバースとジャスパー、ダルミシアンジャスパー、ポピージャスパー、ローズアイジャスパー、レインフォレストジャスパー、バラフライジャスパー
火山性ジャスパーの魅力
このジャスパーの魅力は、その美しい色彩と独特のパターンにあります。ジュエリーや装飾品として加工されることも多く、その美しさは多くの人々を魅了します。また、創造性や情熱を高める石としても知られています。その力強い起源と美しさが、持ち主にポジティブなエネルギーをもたらすと信じられています。
最後に
火山性ジャスパーの成り立ちを理解することで、火山活動による自然の創造性を感じることができます。ぜひこの個性豊かなジャスパーに触れてみてください。